みなさんこんにちは!
つぼです!(●´ω`●)ノ
以前CoSTEPでの活動に関する記事を書いたので、今日はその続きを書いていこうかな、と思います!
CoSTEPでのサイエンス・カフェの記事はこちら
エネルギー危機からの脱出~ミライからの招待状~って?
自分事として捉えるための謎解き
それぞれの価値観に向き合う対話
まとめ 伝えたかったメッセージ
裏話
エネルギー危機からの脱出 ~ミライからの招待状~って?
以前の記事にも書きましたが、CoSTEPではサイエンスコミュニケーションの実践の場として実習という形をとっています。
そして、僕の取っていた「対話の場の創造実習」においては1年間で2つのサイエンスイベントを行っていくことになります。
1つ目がサイエンス・カフェ「動物たちのおもしろい『生き方』探してみた ~進路に迷うサケからシャイなリスまで~」でした
そして、今回紹介するのが
「エネルギー危機からの脱出 ~ミライからの招待状~」
です!

(イベントポスターはグラフィックデザイン実習の方が書いてくれました!おしゃれ!)
このイベントのテーマはタイトルからも分かるように
エネルギー問題や電力問題
です。
まず、なぜこのテーマでイベントを行おうと思ったのか説明しますね!
電気などのエネルギーは普段の生活とは切っても切り離せない大切なものでありながら
それらがどのように作られているのか
私たちがどのように付き合っていくのか
などについて考えている人は少ないのではないでしょうか?

資源エネルギー庁 エネルギー白書より引用
(↑日本はなぜ、火力発電の割合が他の国々よりも高いのでしょうか?)
そこで
電力問題、エネルギー問題について『自分ごととして』考えてもらう
という目的をもってこのイベントを企画・作成しました
そして、そのための手法として
脱出ゲーム
を使いました!
脱出ゲームというのは部屋などに閉じ込められるなど危機的状況に陥った参加者が、出題される謎を解くことで危機的状況や部屋から脱出する、というイベント形式のことです!
この脱出ゲームをサイエンスイベントとして開催することで
サイエンスイベントに興味がない人々にも参加してもらえる
ストーリーの中に入り謎などを積極的に解いていくことでエネルギー問題を自分ごととして考える
ということが出来るのでは!?
と思いました
そして、普通の脱出ゲームは謎解きがプログラムの大半を占めるのですが、今回はサイエンスコミュニケーションのために行ったので、「参加者同士で対話するパート」が入っています。(詳しくはまた後で話しますね)
こうして
エネルギー問題 × 脱出ゲーム
という新形式のサイエンスイベントを作りました!
ちなみに、ストーリーは以下のような感じです!
その謎に答えは存在しない。
ある日、一通の招待状が届いた。
ーーー市民の皆さまと共に、ミライ市の未来を創りたいのです。
それは、エネルギー政策を考えるために新たに立ち上げる未来構想委員会へ参加してほしい、というミライ市長からのものだった。
会場へ向かうと、あなたと同じように抽選で選ばれた人々が集まっていた。開始時刻になり、市長が話し始めた直後……
ブラックアウト!
そして、謎のメッセージが流れる……。
「私の名は”メビウス”。おやおや、なにやら危機的状況のようだね。さぁ、ゲームを始めようか。この危機から脱したいなら私からの謎を解いてみたまえ。まぁ、ただ謎を解くだけでは脱出できないがね。」
このままでは電気の無い生活を避けられない!謎の人物メビウスとは何者なのか?このゲームの目的とは?
あなたは、ミライに明かりを灯すことができるのか!?
(CoSTEPホームページより引用)
ストーリーについてはネタバレになってしまうのであまり触れないでおきますね(笑)

↑ミライ市市長から参加者へのメッセージ

↑謎の人物「メビウス」とは?!
自分事して捉えるための謎解き
SCRAPなどが行っているリアル脱出ゲームに参加したことがある人はいますか?
参加したことがある人は分かるかもしれないですが謎解きって最初はあまりストーリーと関係がないようなひらめきクイズやクロスワードが多いと思うんですよね
もちろん、頭の体操としてそれもいいと思うのですが、今回はサイエンスイベントということでできるだけテーマである「エネルギー」に関連する謎を作りました。
例えば
会場内で配られる「エネルギーに関する資料」を見ないと解けない謎であったり
電力の供給安定性に関連した謎とか
ブラックアウト(大規模停電)に関連した謎を作りました!

(↑電力の供給安定性に関連した謎です)
また、最後の最後の大謎は熟練の参加者でも解くのが難しいながらもエネルギー問題のジレンマを入れることが出来たとてもいい謎だったな、と自負しています
(とはいえ、僕だけで作ったわけではないのですが…笑)
それぞれの価値観に向き合う対話
エネルギー問題がなぜ生じるのか、と言えば一番の大きな理由は
各々の持っている、大切にしている価値観が異なるから
だと僕は思うんですよね
それについてイベント内で考えてほしい、気付いてほしい、と思い
ただ謎を解いて脱出して終わり!というだけではなく
グループワークをイベント内で行い、それぞれの価値観を突き合わせて対話していく
という時間を取りました

エネルギーやその利用によって起こる未来について考えたことってありますか?
日々の生活の中ではあまりないと思うんですよね
あまり考えないけどそれが今の生活やこれからの未来に関わっていくことになると思うと、考えていくことってとても大切だと思うんです。
そして
ただ自分で考えるだけでなく、他の人々とそれを話し合うことで違う視点や立場の存在に気付くきっかけになると思うんです
そうして、自分たちは市民としてどのような未来を最も選ぶべきなのか、を考えて話して最終的に1つの答えを出そうとすることが大切なのではないか
ということで今回は脱出ゲームとしては異例ながら対話するパートというのを入れました。
いきなり、対話をするというのは大変では?
と思うかもしれませんが、対話をするグループワークの前に謎解きゲームをはさむことで場が温まって、話すことが出来るのが意外な発見でした(笑)
まとめ 伝えたかったメッセージ
このサイエンスイベントを通して伝えたかったメッセージは
それぞれの価値観をを通してどのような世界が望ましいのか考え、それを踏まえたうえで他者と対話を行っていき、さらに価値観を更新していく、それこそがエネルギー問題を解決するための一つのカギなのではないか
ということです。
これは、エネルギー問題だけでなく新型コロナウイルスやその他様々な社会問題においてとても大切だと思います。
こう聞いても「他人ごと」のように思えるかもしれません
この「他人ごと」を「自分ごと」として捉えてもらうために謎解きゲームという形式を用いて、実際かなり成功したと思います。
裏話
実は、このイベントはかなりギリギリのスケジュールの中動いていました。本当に実施できてよかったと思います。それも全部様々な形で手伝ってくれた方々がいらっしゃったからです。
特に、エネルギー問題という複雑な問題を理解するために
「電力会社」「市民団体」「行政」の立場の人々にインタビューを行ったのはとても大きいと思います。
このように多様な立場からのインプットがたくさんあったために、上記にあげたような目的を達成できる様なサイエンスイベントを作成することが出来ました。
そして、最後の数日間はイベントの準備のためだけに学校に行くような感じでした(笑)
朝から晩まで(朝まで?)イベントの準備にたくさんの方々が付き合ってくれて本当に感謝してもしきれません。
一緒にサイエンスイベントを企画段階から作ってくれた対話の場の創造実習のみんなや、他の実習生のみんな、CoSTEPの先生方、インタビューに応じてくださった各立場の方々、CoSTEPOBOGのみなさん、そして先生の立場として見てくださり共にサイエンスイベントを作ってくれた古澤先生
みなさんの支えがあって成功したイベントだと心の底から思っています。
本当に本当にありがとうございました!
(もしかしたら、新型コロナウイルスが落ち着いたら、第2弾とかやるかも…?)
イベントの企画・作製に関わった受講生全員で書いた報告記事もあるのでそちらも是非見てください! 報告記事(準備編) 報告記事(当日編)
(写真はCoSTEPホームページから引用しました)
今日はこんな感じで!
それではまた、会いましょう~!(●´ω`●)ノ